漫画■篠有紀子「3年前の眠り姫」
ノイローゼ気味の太田茂は無差別電話魔。彼の前に水越玲が現れる。以前太田は玲(眠り姫)に大キライだと言った事を思い出す。玲は彼にそう言われたことをずっと考えていた。・・・と展開していく。おれがわかってやれるやつ、おれをわかってくれるやつ、は誰なのか?それは幻想かもしれないけれど。太田は眠り姫に電話をする。
あがいている太田君は人間嫌いでとってもわがままですが不器用な人です。この作品はなにげに心をよぎる事がテーマになっていて太田君に同調してしまいます。「コンフュージョン」「季節の迷宮」は続編。漫画■森脇真末味「緑茶夢」
それは同タイトルの短編、尚子の青春の葛藤の話しから始まる…「茶嘆」のマスターがいい役を演じてます。
そしてシリーズ第二作「ドラムス」からロックバンド”スラン”の話しが始まる。「ドラムス」での主人公はあくまでコミックバンド桃色軍団のドラムス八角京介なのだが。
スランのボーカル安部弘…こいつがくせ者である。ホントにゆがんだ性格の持ち主です。まぁバンドのメンバーもその周りを取り巻く人間もみんなくせ者ではありますが、それが森脇作品の面白みでもある。それにしても男性キャラが圧倒的に多い作品です。女性キャラは尚子と雅子くらいなもんだ。
ちなみにスランのメンバーはボーカル安部弘、マネージャー水野礼二、ドラム水野雅子、ギター鈴木、ベース豊田、キーボード本田(この3人よっぽど名前に困っていたのか?笑)。八角、仲尾、桑田も水野の昔のバンド仲間(ステッカーのこと)として出演してる。
桃色軍団メンバーは大城、松浦、八角。
そしてこのままロックバンド葛藤スト−リーは「おんなのこ物語」へと続いて行く。漫画■森脇真末味「おんなのこ物語」
タイトルに反して女の子の物語ではありません。ロックバンド”ステッカー”の男達の話である。一応、八角のGF尚子が主人公に居座っているのでおんなのこ物語の意味は成しているか。「緑茶夢」からの同キャラ多数出演。しかし初代と二代目で若干性格変更されているキャラも有りファンの好みの分かれるところか。この作品では八角が苦悩しまくります。初代の八角はもっと大らかで出来た人間だったのに。シリーズ主人公になってしまった宿命か。いやこのとき八角はまだ高校生なので仕方のないことなのか?成長した八角を「緑茶夢」で見られると考えれば…笑
ステッカーのメンバーはボーカル&ギター仲尾、ベース水野、ギター桑田、ドラム八角。これはひとつのバンドが崩壊して行く話でもある。
これはロックバンド好きには是非読んで頂きたい作品です。漫画■森脇真末味「Blue Moon」
とても似ていて全く似ていない双子の兄弟、英一と英二。父親に捨てられ母親に認められない英一の葛藤物語。読了後には感動が押し寄せることでしょう。
私的に双子と言えば英一と英二が代名詞となっている。漫画■河あきら「ゆがんだ太陽」「太陽への道」
暴力団組長の息子日向修と母子家庭の娘麻生光が周りの偏見や中傷の目に耐えながらも、まともな太陽の下で生きたいと町を出ようと約束をする。そして続編の「太陽への道」は約束の場所で光は待つが修は現れない。そして2年が過ぎ二人は再会するが、なぜ約束の場所に来れなかったのかを知らない光は修を責め、「この二年間あんたのこと想わない日はなかった」の言葉を信じることはできなかった。二年前、町をでようとしてた二人を阻止しようとした小庭を修は刺し刑務所にいた事を光は知る。そのとき修は組の者に絡まれ失明してしまう。光は病院を訪れ、修やっと太陽を手の中にすることができた。漫画■河あきら「わたり鳥は北へ」
単調な日々に変化を求めていたあさみは偶然声をかけてきた二郎と誘拐を装いあさみの親から身代金を取り二郎の田舎へ行こうとするが、二郎が誤って発砲してしまい、二人は警察と暴力団から追われることになる。追いつめられた二郎は拳銃により怪我をし、あさみは手負いの二郎を乗せ車を走らせるが・・・。田舎では二郎の母が二人からの手紙と似顔絵を見て帰ってくるのを待っていた。
この作品は「ゆがんだ太陽」に出ていた修の弟分二郎の話です。二郎はあさみを光と間違えて声をかけたのでした。漫画■河あきら「わすれな草」
父子家庭(父親とは血が繋がらない上に暴力を受けていた)の娘上原緋沙は北村佑介と出会い惹かれ合う様になる。そしてもう一人永沢護(母親が後妻のためうち解けられずにいる)にも出会い懐かしさを感じ惹かれていく。護は緋沙が子供の時離ればなれになった妹のチャーだと気づき、佑介に早く緋沙と結婚して幸せにしてやれと言う。そんな時、娘の付き合っている佑介の家が裕福だと知った父親は友人のヤッさんにそそのかされ金をゆすろうと言いがかりを付けに行ってしまう。相手が本当に娘の事を幸せにしょうと、結婚を申し込んだ事を知り改心した父はそのことを知ったヤッさんに金ズルが無くなると刺されてしまう。入院していた父は自分がいては娘が幸せになれないと町を去って行った。身内がいなくなってしまった緋沙と明日自宅で結婚式をする話を佑介としていた護は自分で実の兄だと明日話すと告げる。ヤッさんはまだ佑介の家をゆすろうとしていたが、それに気づいた護は阻止しようとして誤って殺してしまう。結婚式当日警察が護の家に、義母は「うちの子に限ってそんなこと・・・!」つれて行かれる護ははじめて「お・・・かあ・・・さ・・・ん・・・!」と。(このシーンはいらかの波1巻でTV画面で使われてる)そしてパトカーの中から護はチャーのウディングドレスを見て幸せを願うのだった。漫画■河あきら「さびたナイフ」
毎日がつまらず世間を驚かす様なことをやってみたいと考えている、模範優等生の島崎愁一、愁一とはいとこの美乃、はみ出し者の田代哲也、家出少年の勇。美乃が愁一の部屋で綿密な犯罪計画の記されたノートを見つけたことから4人は銀行強盗を実行する。4人は別荘へ行き、血判状とともに金を埋め7年後にまたここで会うことを誓う。愁一は破傷風になってしまい医者を呼びに行った勇は強奪したお札を使ってしまい、別荘は警官に包囲されてしまう。一人飛び出した哲也は撃たれて死に、愁一も拳銃の音で死んでしまう。そして7年後美乃と勇は血判状とさびたナイフが埋まっているのを掘り出した。今想えば何であんなバカな事をしたのか、ただあのとき私たちはまぎれもなく生きていた。白くかがやくナイフのごとく・・・。
漫画■河あきら「故国の歌は聞こえない」
東南アジアB国の諜報部員のセーレン・リアン(日本名は和泉清)は母の父に会うため組織を脱出し日本に不法入国した。怪我をしながらも追っ手を逃れている時、母・小夜と同じ名の少女・沙代と彼女を引き取っているおじいさんに助けられる。清は母の故郷能登に向かうが、そこに祖父は居ず空き家になっていた。アルバムを見て沙代と居たおじいさんが自分の祖父と知る。しかし、その時には祖父は亡くなっていた。清は組織で一緒に訓練していたラーナに見つかり撃たれて断崖から落ちる。沙代もおじいさんの隠し持っていた外国の手紙と写真から清が孫で有ることを知り、能登を目指す。清は密漁人に助けられもぐりの医者へつれて行かれる。そこへ沙代が現れ、清さんについていくと告白する。祖父の遺骨を故郷に埋めるためいったん東京に二人で戻るが追われる身である清は沙代を東京に残し一人能登に戻る。沙代は迎えに来ない清を追ってくる、そして清は沙代と生きる決意をする。清が生きてることを知ったラーナは沙代を人質にあの断崖に呼び出す。清を殺すのを躊躇したラーナは足を滑らし断崖から落ちかけるが、清が腕を差しだし・・・。ところが崖の縁がもろくなっており崩れ、引っ張り上げられたラーナは助かり、清はそのまま・・・。沙代は帰らぬ清を待ち続けるだろう。漫画■河あきら「あなたは笑うよ」
佐伯和彦(通称:彦)は女体育教師秋本友紀にいつもたてついていた。が仲間達と先生の家に行くようになりだんだんひかれていき、一人で先生の家を訪れるようになる。先生と一人娘の幸は彦と春になったら山に行こうと約束する。そんな頃学校では彦と先生のことが噂され問題になっていた。先生と会うことを禁止された彦は先生を好きだという自分の気持ちに気づいてしまう。先生と彦は二人で九州へ行く。そこには先生の夫の墓があった。戻ってきた二人は先生は退職、彦は転校となる。社会に出て一人前に成れば、と彦は家出をしてしまうが、やつれて家に戻ってくる。先生も彦への自分の気持ちに正直に生きたいと思ったが、彦の父親から姿を消さないと訴えると言われ、遺書を書き・・・その時彦が待っているとの電話が入り最期にひと目だけでもと会いに行く。そこには大人びた彦がいた。「俺は負けた訳じゃない、今は耐えなきゃいけない、二人の中を認めさせる為に」その言葉に先生は逃げない決意をするが、その帰り道、車のハンドル誤り・・・。先生の葬儀に出た彦に先生の両親は冷たかったが、幸は「春になったら山に行こうって約束したよ」と言う。漫画■河あきら「まーやのバースデー」
ケンチこと研一と男の子みたいな礼クンは歳の離れた兄弟にしか見えない親娘。以前、礼クンは母親のまーやがこの世に居ないことを告げるケンチを見てこれからは礼クンがしっかりみてあげなくちゃと思う。おじさんが研一に見合い話を持ってきて、ケンチはその相手とデートをする。礼クンはおじさんにうちの養女にならないかと言われ、ケンチと礼クンの間はぎくしゃくしてくる。デート中ケンチは明日が大切な日だったことを思い出す。毎年礼クンとまーやの誕生日を祝う約束のことを彼女に話すと「明日で最後ね」と言われ、礼クンが養女になる話を初めて知る。すっ飛んで帰ってきたケンチは眠る礼クンにまーやの面影を見る。そして31本の、ろうそくの灯がかわらないままの、まーやのバースデー。漫画■河あきら「特ダネやーい!」シリーズ
ゴキこと五木田徹と小谷知は幼なじみで新聞部部員。いつもネタを探して騒動が起こるドタバタコメディ。
「いらかの波」の前身みたいな作品です。漫画■河あきら「いらかの波」
言わずと知れた代表作。小林家の養子に成った渡が巻き起こすてんやわんやの大騒動。渡と茜の掛け合いや美形キャラのはずの元生徒会長こと島津亮、ひろきちゃんこと西郷番長などなどキャラがにぎやかで楽しいです。